star☆Pの日本酒銘珍録

日本酒好きの兼業Pが、全国各地の珍酒を嗜み、その記録を書き連ねていく。いずれ名鑑のようになればと、そんな願いも込められた頁です。

聚楽第 京都 佐々木酒造

 

去年の誕生日に、友人がプレゼントしてくれた酒。

俳優の佐々木蔵之介氏の実家であることでも有名な

佐々木酒造のブランド酒である。

 

京都には年一回、必ず行っているのだが、

その時に毎回京都の酒を買って帰っている。

前に佐々木酒造の純米吟醸酒『京生粋』という

酒を買って、その友人と飲んだ際に、可能性を

感じて今回、その彼におねだりをした次第である。

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京生粋とセットでプレゼントしてくれた涙

 

さてこの聚楽第くんだが、香りは控えめ。

色合いもほぼ透明に近く、食中酒系かなという印象。

味わいは流石に純米大吟醸なだけあって、しっかり

コクがある。刺身や白身魚と合わせたら最高に

マッチし、楽しむことができた。

 

以前京都の酒だと、玉乃光の春限定の純米大吟醸

飲んだ時には、少しエグみが強い印象だったが、

この聚楽第はまたテイストの違う種類の酒だった。

 

下手な純米酒にありがちな、米のエグみが鼻を

つくような酒も京都には溢れているため、当たり

ハズレが激しいが、いいお酒に巡り逢える可能性を

大いに感じているので、引き続き京都のいい酒も

探し続けていきたい。

 

島根の秘酒 超王祿 王祿酒造

 

九州の行きつけの酒屋のマスターがやたらと

激推ししている酒がある。

全国でたった33箇所の酒屋でしかお目にかかれない

知る人ぞ知るお酒。それが王祿。

 

実は長いこと気にはなっていたが、それ以外の酒を

買って満足していたため、あまり触れてこなかった。

 

マスターの熱い語りを受け、ガッツリ辛口を

飲んでみたいというリクエストをしたら、

それならばとオススメしてくれたこの王祿を

去年の盆に飲んだ。

 

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超王祿 直汲み 精米60% 限定180本

 

年3回の催しである、父とその友人夫婦と私の4人

飲みの場で開けたが、これもかなりの衝撃だった。

 

まず東一を彷彿とさせる微々炭酸の舌ざわり。

口当たりはそこまで強くないのに、みるみる超王祿の

怒涛の攻めが脳天を突いてくる。

するどいキレがボディブローのように効いてくるのに

どこか包容力も感じる不思議な感覚だ。

 

東一とはまた違ったベクトルで驚かされた。

本当に旨い辛口の酒というものを知った夏だった。

十四代 特別本醸造 本丸

 

日本酒好きなら一度は飲んでみたいと誰もが

思う幻の酒。山形 高木酒造の秘酒『十四代』。

 

これがなんと近くの居酒屋で飲めるのだから

私は非常に幸運の持ち主ではなかろうか。

それがこちら

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一杯120mlほどでなんと2,000円!

 

流石に幻の一品だけのことはある。しかも

この十四代はグレードで言うと1番下にあたる

本醸造のお酒だ。

 

飲むと、ものすごく濃ゆい味わい。

香りはそこまで強くないが、口に含んだ

インパクトは他の追随を許さないものがある。

 

これで本醸造酒か…というほど、米の旨味も

伝わる。もっと上のグレードを飲んでみたくなる…

そんな1杯でした。

 

因みにこのお店は他にもあの有名な『田酒』や

『飛露喜』など、かなり面白いレパートリーを

置いている店で、行く度に新しい出会いがある

とっても素敵な店である。またいずれ紹介したい

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外伝 純米吟醸たけはら焼

 

もともと古い町並みが好きで、気分が滅入ると

よく竹原に行くのだが、その時に毎回食べて帰るのが

こちらのお好み焼き。

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竹原のお好み焼き屋には大概置いているのだが

私は町並み保存地区のど真ん中にあるお好み焼き屋

「ほり川」さんのたけはら焼が特に好きだ。

 

『幻』のホームでもある竹原では、お好み焼きに

吟醸酒を作る際の酒粕を混ぜて焼いてくれるのだ。

 

これが本当に旨い。仄かな酒の香りと、

お好みソースとネギのマリアージュが食欲を

掻き立て、ダブルがペロッといけてしまう。

 

値段は少々高めだが、1kほどで心もお腹も満たされる

最高のお好み焼きの一つだ。

東一 山田錦純米吟醸

 

去年のGWに、九州にある行きつけの酒屋で東一を

ゲットし、みんなで飲んだ。その時に買ったのが

いつもの東一のワンランク下にあたる純米吟醸酒

 

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値段も2k強とお手頃。

 

比べて飲むと、言い方は悪いが、純米吟醸のくせに

かなりの上品さを持ち合わせていた。

純米大吟醸と比べると流石に少し落ちるが、

それでも他の酒とは比べ物にならない程、

豊かな香りと深い味わい。仄かな炭酸感もある。

 

とことん、五町田酒造のポテンシャルに

唸らさせられる我々であった。

三重 伊賀の地酒 義左衛門 花見酒

去年2月に、三重にお伊勢参りに行った際に

ホテルで飲んだのがこの酒。

 

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三重県は担当アイドルの出身地ということで、

それにちなんだお土産を探していたところに

偶然出会った1本である。

 

花見酒ということで、肴に合うやや辛めで

あっさり系の味わいだった。

食中酒にぴったりで、美味しく頂いた。

幻 純米大吟醸生原酒(黒箱) 中尾酒造

広島県の酒と言うと、西条の賀茂鶴が全国的にも

有名だろう。(あのオバマ米大統領が飲んだアレ)

だが、個人的にイチオシなのが、竹原にある

中尾酒造の銘酒『幻』である。

 

グレードごとに色分けがされていて、

純米吟醸の幻は無色  1.5k(4号瓶価格)

大吟醸『幻』の白箱  2k強

純米大吟醸『幻』の赤箱  4k強

そして純米大吟醸生原酒『幻』の黒箱 7k  と、

値段が上がるにつれて高級感も伴ってくる。

 

以前、白箱を初めて口にした時には、前述の獺祭を

初めて口にした時と同じくらいの衝撃を覚えた。

 

まず、開栓するとまもなく、リンゴの香りに

近い吟醸香がふくよかに香ってくる。

りんご酵母を使っているので、本当にリンゴの

ような香りを楽しむことができる。

味わいも、まるでりんごジュースを飲んだかと

勘違いするほどの甘みで、後味も濃厚。

飲む者を笑顔にさせる、魅力たっぷりの酒だ。

 

あれから数年、昨年の父の誕生日に祝い酒として

買ったのが今回の黒箱。中尾酒造の最高級酒だ。

行きつけの酒屋でお値打ち価格だったので思い切って

購入し、2人で飲んでみることにした。

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(店で撮ったもの。サイドに赤と白が少し見える)

 

飲んでみて、やはり幻にハズレはないと再確認した。

最高級の名の通り、幻の良さが全てこもった一品。

 

だが、白箱や赤箱も、比較して全く引けを取らない。

言い換えれば、「7k出して黒箱を飲まなくても、

2kそこらで白箱を飲めば十分幸せになれる」

と言う結論にたどり着いた。

 

私は友達に広島の酒を紹介してと言われたら、

この幻の白箱をいつも教えている。

獺祭系統の甘口で大衆受けする酒としては、

非常にコスパに優れた1本と言える。

今回は黒箱を飲んで、本当にいい経験になった。

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