star☆Pの日本酒銘珍録

日本酒好きの兼業Pが、全国各地の珍酒を嗜み、その記録を書き連ねていく。いずれ名鑑のようになればと、そんな願いも込められた頁です。

特別純米酒 豊盃 三浦酒造

 

さて、時空の歪みもなくなり、まさに今飲んでいる

スペシャルな1本を紹介しようと思う。

 

最近JR広島駅とその周辺が大改装され、巨大な

ターミナル橋上駅と、駅前ビル街が爆誕したのだが、

その中の1つ、EKICITY広島の1階、エディオン蔦屋

家電の一角に、とんでもない規模の酒屋が誕生した。

 

酒商山田さんという店で、もともと広島駅近辺に

いくつか店を構えていたそうなのだが、

新装開店したこの店はとにかく規模がすごい。

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(画像は酒商山田HPより転載)

 

この巨大なショーケース(というか冷蔵庫か)の中に

全国各地の銘酒が所狭しと並べられている。

私はここまでの規模の店に初めて出会った。

 

もっとも、何が一番驚きかと言えば、私がわざわざ

九州の酒屋に買いに行っている、王祿酒造の酒が

置いてあることだ。全国で30店そこらでしか取扱いが

ない酒が広島で買える、ということに衝撃を受けた。

まさに規格外の品揃え。是非一度訪れてみてほしい。

 

勿論王祿の酒も買って帰ったのだが、それはまた後日

紹介させてもらうとして、今日はその酒商山田さんで

仕入れたこちらの1本を紹介したい。

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知る人ぞ知る青森の銘酒、三浦酒造の豊盃だ。

来月結婚される先輩が、その報告に帰省されたとき、

酒の席で「今まで飲んだ日本酒の中で一番旨かった」

と教えてもらったのがこの豊盃である。

これもまさか広島で出会えるとは思ってもみなかった。

 

純米吟醸と迷ったが、最初は定番から攻めようと

いうことでこちらの純米酒を選んだ。

 

結論から言うと、こちらを選んで正解だった。

まず開けた瞬間から別格なのである。

青リンゴのような爽やかな吟醸香と称されているが、

まさにそれ。すぐさま脳裏に幻の白箱が浮かび、

どんなだったかな…と記憶と五感がガチバトル。

 

頭の中で赤りんごと青リンゴが喧嘩しているのをよそに

グラスに注いでみる。色味はほぼ透明。なのに

濃厚かつ上品な香りが部屋中に広がっていく…

 

口に含むやいなや、まるで包み込んでくるかのように

酸味と甘みが全身を支配する。

今口にしたのりんご酒だった?というかのように

フルーティーで、とにかく濃ゆい。

もちろん米の旨味なのだが、完全に錯覚するほど。

 

三浦酒造の酒の造り方にすごく興味を感じた。

幻は使っているりんご酵母由来の味わいだが、この

豊盃の果実香はどうやって作られているのだろうか…

とりあえずまた、白箱が飲みたくなった。

 

豊盃…もっと研究してみたい。

自分史上でも指折りの銘酒に出会えたかもしれない。

先輩に感謝…