star☆Pの日本酒銘珍録

日本酒好きの兼業Pが、全国各地の珍酒を嗜み、その記録を書き連ねていく。いずれ名鑑のようになればと、そんな願いも込められた頁です。

幻 純米大吟醸生原酒(黒箱) 中尾酒造

広島県の酒と言うと、西条の賀茂鶴が全国的にも

有名だろう。(あのオバマ米大統領が飲んだアレ)

だが、個人的にイチオシなのが、竹原にある

中尾酒造の銘酒『幻』である。

 

グレードごとに色分けがされていて、

純米吟醸の幻は無色  1.5k(4号瓶価格)

大吟醸『幻』の白箱  2k強

純米大吟醸『幻』の赤箱  4k強

そして純米大吟醸生原酒『幻』の黒箱 7k  と、

値段が上がるにつれて高級感も伴ってくる。

 

以前、白箱を初めて口にした時には、前述の獺祭を

初めて口にした時と同じくらいの衝撃を覚えた。

 

まず、開栓するとまもなく、リンゴの香りに

近い吟醸香がふくよかに香ってくる。

りんご酵母を使っているので、本当にリンゴの

ような香りを楽しむことができる。

味わいも、まるでりんごジュースを飲んだかと

勘違いするほどの甘みで、後味も濃厚。

飲む者を笑顔にさせる、魅力たっぷりの酒だ。

 

あれから数年、昨年の父の誕生日に祝い酒として

買ったのが今回の黒箱。中尾酒造の最高級酒だ。

行きつけの酒屋でお値打ち価格だったので思い切って

購入し、2人で飲んでみることにした。

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(店で撮ったもの。サイドに赤と白が少し見える)

 

飲んでみて、やはり幻にハズレはないと再確認した。

最高級の名の通り、幻の良さが全てこもった一品。

 

だが、白箱や赤箱も、比較して全く引けを取らない。

言い換えれば、「7k出して黒箱を飲まなくても、

2kそこらで白箱を飲めば十分幸せになれる」

と言う結論にたどり着いた。

 

私は友達に広島の酒を紹介してと言われたら、

この幻の白箱をいつも教えている。

獺祭系統の甘口で大衆受けする酒としては、

非常にコスパに優れた1本と言える。

今回は黒箱を飲んで、本当にいい経験になった。

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