star☆Pの日本酒銘珍録

日本酒好きの兼業Pが、全国各地の珍酒を嗜み、その記録を書き連ねていく。いずれ名鑑のようになればと、そんな願いも込められた頁です。

純米 垂れ口生原酒 招徳酒造

 

招徳酒造に怒涛の攻め継!

近所の酒屋にて、夏用のいい冷酒はないかと

ふらっと立ち寄ったところ、またしても招徳酒造の

酒とコンニチハ。。。(最近人気なのか?)

 

やたらと女性杜氏である云々を推していて、何だか

闇の力を感じてならないが、まあよしとしよう…

 

価格は4合瓶で1,380円と、そう高くもないのだが、

生憎手持ちに余裕がなく、決心しかねていると

父が気前よくスパッと持ってレジへ…(流石である。)

 

こうして有難いことにうちへやってくることと

なったのが、この子である。

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京都独自の酒米「京の輝き」で醸された1本。

ラベルは高級なビールかな?というようなカラー。

開栓するなり、品のいい上香で早くも勝利を確信。笑

 

冷酒グラスに注ぐと、僅かに黄金色で、よく見ると

これまた僅かに、グラスの底からなんと発泡して

いるではないか…!

 

まさか、旨い酒特有の微々炭酸感まで持ち併せている

というのか…!

 

高まるテンションを抑えられずひと口。グラスから

漂う香りを楽しむ過程すらスキップする始末。

 

これは…!なんというフルーティ…いや、違う!

 

なんと表現したらいいか、非常に悩ましい。

コメ本来の味の奥行きとコクの深さが、生原酒

ならではのリアリティと新鮮さを保って押し寄せて

くる感覚である。ダメだ伝わらないな。

なんだろう、華やかなのだが、フルーツ感とは少し

違う。強い酸味と心地よい微々炭酸感。

 

もっとこう、醸造までにかけられた時間やこだわりを

とくと味わえと言わんばかりの、まるで頑固オヤジの

ような有無の言わせなさ。最後まで喉元に少し残る

酸味とえぐ味がまさにそんな感じ。

 

本当に女性杜氏が醸した酒か?というくらいの

ひねりなし鉄拳ストレートな味わい。

たとえ5,000円台の純米大吟醸酒と飲み比べても、

全く引けをとらないのではなかろうか。

 

いい意味で強烈なインパクトを残した1本であった。

純米吟醸 夏の戯れ 招徳酒造

 

先月、GWに開けた京都伏見の「京」(みやこ)という

酒を紹介した。

先日近くのスーパーで、同じ招徳酒造の夏酒を

見つけたので、これも迷わず購入した。

 

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夏の戯れという名前を体で表す、涼しげなボトル。

 

香りは控えめで、色味はほぼ透明。

アルコール度数も12度と、さっぱりした酒だ。

 

しっかり冷やすと、水のようにサラサラと飲めて、

まさに夏にぴったりの一本だと言える。

ボトルにはお燗までOKとあるが、燗にするには

少し奥行きが足らないように思うが…

 

まぁさておき、京都の酒は今後ももっと漁り続けていこうと思う。

 

醸華 天成 生酛無濾過 西條鶴酒造

 

最近、地元で隠れ家的存在の新しい麺屋を開拓し、

ちょっとしたマイブームになっている。

 

店の名は「麺屋 颯爽」。

仕込みに地酒を使っていることがウリの、

汁なし坦々麺、油そば、鳥そばの専門店である。

 

とにかく地元の食材、地酒にこだわっていて、

たまに知らない酒を置いていることがある。

 

いつも通りにメニューを見ていると、

見たことない酒の名前に目が止まる。

西条の中では1番好みの西條鶴の酒だが、

初めて見るラベル。迷わずオーダーする。

 

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醸華 天成(じょうか てんせい)

生酛造りの無濾過生原酒だ。

 

色味はかなり黄色目。いかにも無濾過という感じ。

爽やかな香りがスカッと抜けてくる。

 

一口含むと、酸味がくわっと広がってきた。

舌の上でコロコロしていると、フルーツ感が

ほんわりやってくる。面白い子だ。

最後にえぐみを少しだけ残して、存在感を残したまま

喉を通っていった。

 

なかなか個性の強い酒。やっぱり西条一は賀茂鶴では

なく西條鶴だわ…と、そんな事を考えていると、

頼んでおいた汁なし坦々麺が、あぶりチーズを乗せて

やってきた。

 

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麺の旨さは言うまでもないが、個性が強い味同士、

酒とも不思議に合うのだ。

 

これからも定期的に訪れたい、いい隠れ家である。

 

薩州正宗 純米吟醸酒 薩摩金山蔵

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友人から土産として貰った1本。

調べてみると、焼酎を作る酒蔵が作った清酒らしく

フルーティー系で軽やかな味わいが魅力とのこと。

 

開栓する。香りはかなり控えめな印象。

色合いは透明。かなり水に近い綺麗さ。

 

口に含むと、なるほどかなり軽やか。酒としての

主張をあまりしてこない、控えめな子という感じ。

ご飯を食べながらでも飲めるタイプの酒らしい。

 

ぬるくなると、米のえぐみが若干出てくるので、

しっかり冷やした上で、グイッと楽しみたい1本だ。

 

 

微濾過大吟醸 加茂錦酒造

 

去年の誕生日に、父から貰ったもの。

遮光のため米袋に入っており、開けると非常に

シンプルな瓶がコンニチハ。

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久しぶりの新潟のお酒。

しっかり冷やし、期待を込めて開栓。

 

グラスに注ぐそばから芳醇なお米の香り。

微濾過とあって、仄かに黄色味を帯びている。

 

一口。口当たりは割と軽め。旨味がもわっとやって

きて、スッと喉へ抜けていく。かなり飲み易い。

 

サクサク飲めてしまうので、さきいかを片手に、

野球でも観ながらじっくりと味わいたい1本である。

老亀 こしひかり純米 小野酒造

 

地元広島でも、至る所に酒蔵がある。

今回は去年、冬用にと仕入れて飲んだ酒の話。

 

見つけたのは竹原の酒屋。だが老亀は北広島の酒だ。

いつものようになんとなしに日本酒のコーナーを

ぐるり歩いていると、ふとこの一本が目に止まった。

 

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こしひかりの酒…?

〇〇錦系の酒米でもなんでもなくて…?

 

単純に興味がまさった。

POPには『お米好きの貴方にオススメの1本』の文字

ならば行くしかなかろうということで呼ばれてみた。

 

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常温で飲むべしとあるのでまずは常温で頂く…

 

まず香りに思わず笑ってしまう。

『これは…炊きたての飯とのご対面パッカーンの

ときに部屋に立ち込める…アレや!』

 

一口含む。ああやはり来る純米酒独特の米の主張…

とは少し、違う…?

『こいつ…味までこしひかりや…!』(当たり前)

 

と、1人酒しながらどんどん部屋にモノローグを

打ち出していく私…笑

説明には熱燗に向かないとあるが、思考停止で

T-falをセットし、熱燗の支度をする。

 

ほっくり温めて2杯目のアプローチ。

うん!これや!まさに思い描いた通り、

冬のお供にぴったりのじんわりあたたまる感じ。

強調されるアルコール分も重たくなく、スッと抜ける。

 

刺身と合わせると、まるで刺身をおかずに米を

頬張っているような気になる。

 

酒米じゃなくとも旨い酒は出来るんだな…と

気づかされた1本だった。

いや単に私が無類の米好きなだけか…?

 

市内でいい日本酒バーを見つける

 

昨日は東京から大学の先輩が帰ってくるという

ことで、市内へ飲みにいった。

 

当初の予定がずれ込んで、急遽自分が店を探すことに

なったのだが、土壇場で見つけたお店が大当たり。

 

本来5人のはずが3人になったので、あとの2人を

待てるような店を探していたのだが、

いい日本酒バーに巡り会えた。

 

見たこともないような酒が何種類も置いてあり、

店の雰囲気も落ち着いていて、つまみも美味い。

 

最初は知っている地酒の限定酒を飲んだが、

いくつか知らない酒も攻めてみた。

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あの新政酒造が、秋田県立大学の研究チームと

コラボし、つくられたという『究(きわむ)』

 

鼻に抜ける感じはなかなかにフルーティー。

だが、後味が少々寂しい印象もうける。純米酒

限界か。でも生酛造りらしいコクはある。

燗にしたら別人格出るとかありそう…

 

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1番当たりだったのが、栃木のお酒『鳳凰美田

しっかり濃いめで後口も豊か。最近メディアによく

取り上げられ、全国的にも有名とか…

 

その他にも奈良油長の風の森、愛知の醸し人九平次

口当たりガツン系の辛口や、

後々ボディブロー系の辛口等、6杯ほど楽しんだ。

 

なかなか市内でいい店を知らなかったので、

これを機に市内行きつけの店にしたい。