star☆Pの日本酒銘珍録

日本酒好きの兼業Pが、全国各地の珍酒を嗜み、その記録を書き連ねていく。いずれ名鑑のようになればと、そんな願いも込められた頁です。

老亀 こしひかり純米 小野酒造

 

地元広島でも、至る所に酒蔵がある。

今回は去年、冬用にと仕入れて飲んだ酒の話。

 

見つけたのは竹原の酒屋。だが老亀は北広島の酒だ。

いつものようになんとなしに日本酒のコーナーを

ぐるり歩いていると、ふとこの一本が目に止まった。

 

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こしひかりの酒…?

〇〇錦系の酒米でもなんでもなくて…?

 

単純に興味がまさった。

POPには『お米好きの貴方にオススメの1本』の文字

ならば行くしかなかろうということで呼ばれてみた。

 

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常温で飲むべしとあるのでまずは常温で頂く…

 

まず香りに思わず笑ってしまう。

『これは…炊きたての飯とのご対面パッカーンの

ときに部屋に立ち込める…アレや!』

 

一口含む。ああやはり来る純米酒独特の米の主張…

とは少し、違う…?

『こいつ…味までこしひかりや…!』(当たり前)

 

と、1人酒しながらどんどん部屋にモノローグを

打ち出していく私…笑

説明には熱燗に向かないとあるが、思考停止で

T-falをセットし、熱燗の支度をする。

 

ほっくり温めて2杯目のアプローチ。

うん!これや!まさに思い描いた通り、

冬のお供にぴったりのじんわりあたたまる感じ。

強調されるアルコール分も重たくなく、スッと抜ける。

 

刺身と合わせると、まるで刺身をおかずに米を

頬張っているような気になる。

 

酒米じゃなくとも旨い酒は出来るんだな…と

気づかされた1本だった。

いや単に私が無類の米好きなだけか…?

 

市内でいい日本酒バーを見つける

 

昨日は東京から大学の先輩が帰ってくるという

ことで、市内へ飲みにいった。

 

当初の予定がずれ込んで、急遽自分が店を探すことに

なったのだが、土壇場で見つけたお店が大当たり。

 

本来5人のはずが3人になったので、あとの2人を

待てるような店を探していたのだが、

いい日本酒バーに巡り会えた。

 

見たこともないような酒が何種類も置いてあり、

店の雰囲気も落ち着いていて、つまみも美味い。

 

最初は知っている地酒の限定酒を飲んだが、

いくつか知らない酒も攻めてみた。

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あの新政酒造が、秋田県立大学の研究チームと

コラボし、つくられたという『究(きわむ)』

 

鼻に抜ける感じはなかなかにフルーティー。

だが、後味が少々寂しい印象もうける。純米酒

限界か。でも生酛造りらしいコクはある。

燗にしたら別人格出るとかありそう…

 

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1番当たりだったのが、栃木のお酒『鳳凰美田

しっかり濃いめで後口も豊か。最近メディアによく

取り上げられ、全国的にも有名とか…

 

その他にも奈良油長の風の森、愛知の醸し人九平次

口当たりガツン系の辛口や、

後々ボディブロー系の辛口等、6杯ほど楽しんだ。

 

なかなか市内でいい店を知らなかったので、

これを機に市内行きつけの店にしたい。

 

 

京 純米大吟醸 限定400本 招徳酒造

 

ようやく時空の歪みがなくなってきた。

5日前、GW帰省の際に持って帰って、例の年3回の

催しで飲んだお酒である。

 

3月末に京都に行った際、伏見稲荷の麓の酒屋で

店主さんと話し込み、そこで激推しされたのが

招徳酒造の『京(みやこ)』というこのお酒。

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最高にフルーティーで、かつ味わいもしっかり

しているいいお酒ないですか?と訊いたところ

「これしかない」と奥の冷蔵庫から出してくれた。

 

値段は4号瓶で4kだが、クオリティは5k6k帯の

酒より遥かにいいと店主さん太鼓判。

個人的に、京都の酒米である祝という米を使った

酒は、当たりハズレが特に激しい印象だったので、

買うかどうしようかヤキモキしていると、

「絶対買って損はさせない」とまで言い切られて

しまったので、もはや買うしかないという笑

 

持って帰って暫く家で冷やしていたのだが、

なかなか飲むに至らず、今回丁度いい機会だし

そろそろ飲まないと風味が落ちるので例の会に持参。

 

まず同じ京都で、嵐山の酒『丹山 天(きわみ)』を

開けて飲んだのだが、これが所謂ハズレ。

5k帯の酒にもかかわらず、没個性で食中酒系。

当然不味くはないのだが、期待が大きすぎた分

肩透かしを食らってしまった。

かわいそうなので写真はナシ。

 

さていよいよ京を開ける。直前に京都の酒を

ハズしたので焦りを感じていたが、開栓してすぐ

あの店主さんを信じてよかったという安心感。

 

穏やかで濃い吟醸香

一口含むとフルーティーな香りがズン!

にこやかに皆にお酌したのは言うまでもない。

 

今まで京都の酒をそこそこ攻めてきたが、

この京は現状京都最高の酒だと思う。

味わいもしっかりしていて、まさにリクエスト通り。

父の友人夫婦にも大変喜んでもらえた。

 

あの京都の酒屋さん…再来訪確定である。

 

 

例の居酒屋 再来訪

 

十四代の飲める居酒屋ということで前に挙げたお店。

今度はどんな出会いがあるかなと楽しみに

2ヶ月前、年度打ち上げと題打ってまた行ってきた。

 

この日は十四代純米吟醸 龍の落とし子があった。

値段変わらず1杯2000円!行くしかなかった…

 

やはり味わいの濃さがすごい。小並感だが、

なんとなく自分の身分に合ってないような感覚。

あと何年か歳をとればもっと味わえるのかな?

というような感想でした。

 

その他にも『飛露喜』や『越乃寒梅』の限定酒など

5杯ほど頂いて大満足。

近いうちにまた来なければ…

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聚楽第 京都 佐々木酒造

 

去年の誕生日に、友人がプレゼントしてくれた酒。

俳優の佐々木蔵之介氏の実家であることでも有名な

佐々木酒造のブランド酒である。

 

京都には年一回、必ず行っているのだが、

その時に毎回京都の酒を買って帰っている。

前に佐々木酒造の純米吟醸酒『京生粋』という

酒を買って、その友人と飲んだ際に、可能性を

感じて今回、その彼におねだりをした次第である。

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京生粋とセットでプレゼントしてくれた涙

 

さてこの聚楽第くんだが、香りは控えめ。

色合いもほぼ透明に近く、食中酒系かなという印象。

味わいは流石に純米大吟醸なだけあって、しっかり

コクがある。刺身や白身魚と合わせたら最高に

マッチし、楽しむことができた。

 

以前京都の酒だと、玉乃光の春限定の純米大吟醸

飲んだ時には、少しエグみが強い印象だったが、

この聚楽第はまたテイストの違う種類の酒だった。

 

下手な純米酒にありがちな、米のエグみが鼻を

つくような酒も京都には溢れているため、当たり

ハズレが激しいが、いいお酒に巡り逢える可能性を

大いに感じているので、引き続き京都のいい酒も

探し続けていきたい。

 

島根の秘酒 超王祿 王祿酒造

 

九州の行きつけの酒屋のマスターがやたらと

激推ししている酒がある。

全国でたった33箇所の酒屋でしかお目にかかれない

知る人ぞ知るお酒。それが王祿。

 

実は長いこと気にはなっていたが、それ以外の酒を

買って満足していたため、あまり触れてこなかった。

 

マスターの熱い語りを受け、ガッツリ辛口を

飲んでみたいというリクエストをしたら、

それならばとオススメしてくれたこの王祿を

去年の盆に飲んだ。

 

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超王祿 直汲み 精米60% 限定180本

 

年3回の催しである、父とその友人夫婦と私の4人

飲みの場で開けたが、これもかなりの衝撃だった。

 

まず東一を彷彿とさせる微々炭酸の舌ざわり。

口当たりはそこまで強くないのに、みるみる超王祿の

怒涛の攻めが脳天を突いてくる。

するどいキレがボディブローのように効いてくるのに

どこか包容力も感じる不思議な感覚だ。

 

東一とはまた違ったベクトルで驚かされた。

本当に旨い辛口の酒というものを知った夏だった。

十四代 特別本醸造 本丸

 

日本酒好きなら一度は飲んでみたいと誰もが

思う幻の酒。山形 高木酒造の秘酒『十四代』。

 

これがなんと近くの居酒屋で飲めるのだから

私は非常に幸運の持ち主ではなかろうか。

それがこちら

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一杯120mlほどでなんと2,000円!

 

流石に幻の一品だけのことはある。しかも

この十四代はグレードで言うと1番下にあたる

本醸造のお酒だ。

 

飲むと、ものすごく濃ゆい味わい。

香りはそこまで強くないが、口に含んだ

インパクトは他の追随を許さないものがある。

 

これで本醸造酒か…というほど、米の旨味も

伝わる。もっと上のグレードを飲んでみたくなる…

そんな1杯でした。

 

因みにこのお店は他にもあの有名な『田酒』や

『飛露喜』など、かなり面白いレパートリーを

置いている店で、行く度に新しい出会いがある

とっても素敵な店である。またいずれ紹介したい

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