star☆Pの日本酒銘珍録

日本酒好きの兼業Pが、全国各地の珍酒を嗜み、その記録を書き連ねていく。いずれ名鑑のようになればと、そんな願いも込められた頁です。

外伝 純米吟醸たけはら焼

 

もともと古い町並みが好きで、気分が滅入ると

よく竹原に行くのだが、その時に毎回食べて帰るのが

こちらのお好み焼き。

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竹原のお好み焼き屋には大概置いているのだが

私は町並み保存地区のど真ん中にあるお好み焼き屋

「ほり川」さんのたけはら焼が特に好きだ。

 

『幻』のホームでもある竹原では、お好み焼きに

吟醸酒を作る際の酒粕を混ぜて焼いてくれるのだ。

 

これが本当に旨い。仄かな酒の香りと、

お好みソースとネギのマリアージュが食欲を

掻き立て、ダブルがペロッといけてしまう。

 

値段は少々高めだが、1kほどで心もお腹も満たされる

最高のお好み焼きの一つだ。

東一 山田錦純米吟醸

 

去年のGWに、九州にある行きつけの酒屋で東一を

ゲットし、みんなで飲んだ。その時に買ったのが

いつもの東一のワンランク下にあたる純米吟醸酒

 

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値段も2k強とお手頃。

 

比べて飲むと、言い方は悪いが、純米吟醸のくせに

かなりの上品さを持ち合わせていた。

純米大吟醸と比べると流石に少し落ちるが、

それでも他の酒とは比べ物にならない程、

豊かな香りと深い味わい。仄かな炭酸感もある。

 

とことん、五町田酒造のポテンシャルに

唸らさせられる我々であった。

三重 伊賀の地酒 義左衛門 花見酒

去年2月に、三重にお伊勢参りに行った際に

ホテルで飲んだのがこの酒。

 

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三重県は担当アイドルの出身地ということで、

それにちなんだお土産を探していたところに

偶然出会った1本である。

 

花見酒ということで、肴に合うやや辛めで

あっさり系の味わいだった。

食中酒にぴったりで、美味しく頂いた。

幻 純米大吟醸生原酒(黒箱) 中尾酒造

広島県の酒と言うと、西条の賀茂鶴が全国的にも

有名だろう。(あのオバマ米大統領が飲んだアレ)

だが、個人的にイチオシなのが、竹原にある

中尾酒造の銘酒『幻』である。

 

グレードごとに色分けがされていて、

純米吟醸の幻は無色  1.5k(4号瓶価格)

大吟醸『幻』の白箱  2k強

純米大吟醸『幻』の赤箱  4k強

そして純米大吟醸生原酒『幻』の黒箱 7k  と、

値段が上がるにつれて高級感も伴ってくる。

 

以前、白箱を初めて口にした時には、前述の獺祭を

初めて口にした時と同じくらいの衝撃を覚えた。

 

まず、開栓するとまもなく、リンゴの香りに

近い吟醸香がふくよかに香ってくる。

りんご酵母を使っているので、本当にリンゴの

ような香りを楽しむことができる。

味わいも、まるでりんごジュースを飲んだかと

勘違いするほどの甘みで、後味も濃厚。

飲む者を笑顔にさせる、魅力たっぷりの酒だ。

 

あれから数年、昨年の父の誕生日に祝い酒として

買ったのが今回の黒箱。中尾酒造の最高級酒だ。

行きつけの酒屋でお値打ち価格だったので思い切って

購入し、2人で飲んでみることにした。

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(店で撮ったもの。サイドに赤と白が少し見える)

 

飲んでみて、やはり幻にハズレはないと再確認した。

最高級の名の通り、幻の良さが全てこもった一品。

 

だが、白箱や赤箱も、比較して全く引けを取らない。

言い換えれば、「7k出して黒箱を飲まなくても、

2kそこらで白箱を飲めば十分幸せになれる」

と言う結論にたどり着いた。

 

私は友達に広島の酒を紹介してと言われたら、

この幻の白箱をいつも教えている。

獺祭系統の甘口で大衆受けする酒としては、

非常にコスパに優れた1本と言える。

今回は黒箱を飲んで、本当にいい経験になった。

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暫定 日本一の名酒 〜東一 純米大吟醸〜

2017年5月現在、飲んできた酒の中で最も旨い酒…

 

昨年の正月に祝い酒として開けた時の写真が

残っていた。それがこの『東一』である。

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暫定私的日本一の酒は、酒処として有名な

灘、伏見、西条、新潟などの酒ではない。

 

驚くなかれ、佐賀県の酒である。

佐賀県と言えば職業柄、吉野ヶ里遺跡が真っ先に

思い返されるのだが、そのすぐそばの温泉で

有名な町、嬉野に五町田酒造という名酒蔵がある。

 

何が日本一か。まずは香り。開栓すると、

部屋中に上品でフルーティーな米の香りが広がる。

そして柔らかな口当たり。そののち、優しく

口いっぱいに酒本来の旨みがじわじわと攻めてくる。

僅かに炭酸感を感じさせながら、のどを越しても

上品な香りがいつまでも心地よく残るのだ。

 

ここまでのレベルの酒を口にすると、それ以外の

酒を飲めなくなってしまう。

飲み比べのアテにしたのは、メディアでも散々

取り上げられてすっかり有名になってしまった

岩国の名酒『獺祭』。

磨き5割では勝負にならないので三割九分を用意。

 

実際に飲み比べると、獺祭はやはり口当たりが

優しく、最高にフルーティーで、日本屈指の名酒

の名に相応しい味わい。

が、その後に東一を口にすると、なんと獺祭に物足りなさを感じてしまうのだ。

 

どちらも最高級に旨い酒なのだが、決定的な差は

酒本来の味の濃さにある。

獺祭はどちらかと言うと大衆向けで、酒の苦手な

女性が口にしても美味しいと感じるように、

優しさに個性がある酒。

東一はおそらく本当に酒好きな人を唸らせる為に

存在するような酒ではなかろうかと思う。

酒としての味わいの深さ、まるで高級なワインを

口にするかのような、奥深い酒なのである。

 

アイコンにもしているが、あの獺祭にも勝るこの

東一をさらに超える酒と出会うことが、私の

密かなる野望である。

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越乃寒梅 特撰 吟醸

さて、過去に飲んで写真が残っているものを

順に上げていこうと思う。

 

まずは今から2年と少し前に飲んだ酒。

新潟の石本酒造が醸す、言わずと知れた名酒

『越乃寒梅』特撰吟醸酒

 

友達行きつけの地元の居酒屋で、とっておきの

1本として出してくれたのがこの酒。

 

飲んですぐガツンとくる口当たりの強さ、

酒の味がしっかりとして、後味までキレている…

長いこと日本酒業界で人気を集め続ける、

ベテランのオーラを感じる1本だったと記憶している。

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一念発起。(何年か越しの)

 

ずっと作りたいと思っていた。

 

お酒を飲み始めて早6年目…

 

女々しくカクテルから始め、

時にウィスキーに走り、梅酒にこだわり、

韓国への留学で韓酒にもハマった。

スミノフウォッカに凝ったこともあった。

 

ビールの味がどうしても好きになれず、

いろんな国の酒を試しに試して、

ようやくひとつの終着点に辿り着いた。

 

生まれが酒どころというのもあって、

ならば日本人らしく日本酒だ!と

地元の酒をいろいろ試してみる。

 

すると、ある面白さに気がついた。

 

ウィスキーやジン、ウォッカなどの洋酒、

韓国のマッコリ、チャミスルなどは大概、

どのメーカーを飲んでもさほど変わりない。

梅酒は濃さやベースの違いが旨さに直結する。

日本酒ベースの梅酒はいいなという感想のみ…

しかし、ならば日本酒はどうだ。

 

同じ酒造元、似たような品目、説明…

なのにひとたび栓を開ければ、

香り、色つや、味わいはまるで別物。

 

なんて奥の深い世界なんだ…と。

 

そこから、いろんな酒を飲みはじめ、

酒の大先輩である父とその友人との

酒の酌み交わしの中で、決意したこと。

 

『自分の思う、日本一うまい酒を探そう』

 

それから数年、全国各地の酒を飲んできた。

その記録をなんらかの形で残せないか。

これからも飲んだ酒を何か記録に残せないか。

という思いはずっと持ち続けて早数年…

この度、とうとうその場所を作るに至った。

選んだ場所がここ、はてなブログ

 

これまでは仕事の忙しさもあり、

自分の時間の確保に苦しんでいたが、

今年は少し余裕が出来たということで、

タイトル通り一念発起、作ることにした。

 

これからも徒然なるままに飲んだ酒とその

感想をここに書き散らしていこうと思う。

 

よく気になった酒のレビューをネットで

調べるのだが、案外出てこないことが

往々にしてある。

そんな隠れた名酒を、ここに記録していけば、

いつか、その酒について知りたい人に

何かしらの印象を与えられるのではないか。

 

この頁が、そんな場所になることを密かに

願って、今日、ブログはじめます。

 

2017年5月4日   star☆P